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 藤井元財務相といえば、緊縮、増税、インフレ目標率反対派、金融緩和懐疑派、円高内需を持論としていますので、日銀・財務省体制派と言えます。
 今回の民主党代表選で小沢Gに担がれた海江田前経済産業相は社会保障のための消費税増税派なので日銀・財務省体制派だと考えることができます。
 今回の民主党代表選を見ると、野田代表を始めに、民主党全体が日銀か財務省に覆われたと感じられました。



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 そもそも、経済政策は、政府と中央銀行が一体になってこそ効果がより一層高まるものであり、その状態を車に例えるなら両輪というべきものです。しかし、日本では、政府の中央銀行に対する干渉が弱く、日銀の独立性が強いために、マネーの供給量が望ましい水準よりも少なく、デフレが進行し続けている要因の1つとなっています。政府の財政出動が国債引き受けなど日銀政策で実施された場合、市中のマネー流通量が増加するため、通常の財政出動よりもデフレ脱却の効果に期待が持てます。
 日本の場合、1994年後半からデフレが続いている状況なので、財政金融政策によるマクロ政策が最も必要とされる局面です。日本の純債務額の対GDP比は先進国では低いので、財政債務問題は大きいとは言いにくい状況です。また、日本の経済状況を踏まえると、財政債務を小さくするには、財政金融政策によるマクロ政策によって景気を良くする方法しか考えにくい局面です。
 財政政策を金融政策を伴いながら実施した場合、景気が良くなることで、税収も増え、社会保障費が軽減されるので、財政状況も改善されます。
 日本の金融政策は、非伝統的政策を使い切っていない状況なので、金融政策を実施することで、市中のマネー流通量が増加するので、金融政策によるデフレ脱却の効果に期待を持てる状況と考えることができます。
 変動相場制の下では景気安定のために望ましい為替政策や金融政策をとることは、世界の経済厚生のためにも有益であり、最終的に各国とも最も良い物価水準を達成できることは、浜田宏一氏らが指摘した通りです。そもそも、充分な金融緩和がなければ市場に充分なカネがいきわたらなくなり、景気悪化を招いてしまいます。
 デフレ経済下で規制緩和が実施された場合、一時的には投資が増加して経済拡大となりますが、中長期的には供給過剰がさらに拡大して各企業が低収益に見舞われことになるため、市場の淘汰が開始して退出する企業が続出するので、デフレがより加速させるだけです。
 そもそも日本は欧米の主要国と比較して、企業の負担率は低いです。また、法人税を減税することは、ビルトイン・スタビライザー機能を低下させるだけにすぎません。しかも、日本の法人税は人件費や設備投資費や研究費などは控除されているため、減税されても株主配当や余剰金ばかりに使わることになり、経済効果が大きいとは考えにくいです。
 そもそも日本の関税は、主要国でもかなり低いほうです。円の実効レートでみた場合の騰落率の高さを考慮した場合、関税の引き下げなどによる貿易自由化路線を促進することはあり得ない話です。というのも、円の騰落率は世界でもかなり高く、通貨安の国で生産したほうが利益になりやすいために、日本の資産が海外に食われやすくなるだけだからです。なんでもかんでも貿易の自由化をした場合、輸出が伸びるので円高が進んでしまい、デフレを促進させてしまいます。したがって、お互いの国にとって利益になるような貿易を必要とし、貿易黒字もODAの額に見合うだけでよいと考えます。
 世界中の金融当局者特に日本では、政府の経済政策に口を挟む行為が目立ちますが、越権行為にすぎません。

なお、今回記事を書くのにあたり、経済コラムマガジン299号、380号を参考にしました。



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 円の実効レートでみた場合の騰落率の高さを考慮した場合、日本の通商政策の出遅れを挽回するために、貿易自由化路線を促進することはあり得ない話です。というのも、円の騰落率は世界でもかなり高く、通貨安の国で生産したほうが利益になりやすいために、日本の資産が海外に食われやすくなるだけだからです。TPPの場合、参加が考えられる国の通貨の中では、円の騰落率がダントツに高いために、貿易自由化路線の弊害がより鮮明な形体と言えます。
 なんでもかんでも貿易の自由化をした場合、輸出が伸びるので円高が進んでしまい、デフレを促進させてしまいます。したがって、お互いの国にとって利益になるような貿易を必要とし、貿易黒字もODAの額に見合うだけでよいと考えます。
 「日本は人口減少社会だから、貿易自由化などにより外需を取り込め!」という意見も根強いですが、それは、外需拡大→円高進行→国内市場の合理化→内需の不振の悪循環に陥るだけだと思います。
 農地の大規模化は、貿易自由化に対応できる農業の競争力強化策とは考えにくいです。その理由は2つあります。第1点は、東北南部、関東、甲信越の食料事情からくる要因です。魚沼地域は、山あいで土地が大規模化しにくい中で良質の米を生産してきました。したがって、日本には魚沼地域のような大規模化しにくい土地も多いので、大規模化ありきの制度では日本の農業は苦しくなるばかりです。また、首都圏の場合、小規模兼業農家も多く、食糧供給地域の隣県も同様であり、大規模化ありきの制度では首都圏の食糧事情が悪化しかねません。第2点は小泉政権の政策からの観点です。つまり、食糧法改悪による米価の低迷促進と、転作奨励金の大幅削減により大規模農家ほど厳しい経営環境に陥ったままになったからです。そもそも、先進国で小規模農家を無視したかの政策を採っているのは日本くらいです。以上述べたように、小規模農家や兼業農家を保護していかなければ、世界の食料市場の高騰で被害を被ったハイチみたいな国家となるだけです。
 今の日本に求められるのは、通商政策や貿易自由化よりも、円高是正と内需拡大です。日本の内需不振は公共投資減少による設備投資の冷え込みが要因なので、公共投資の拡大は必要な政策と言えます。
 なお、今回記事を書くのにあたり、経済コラムマガジン380号、386号を参考にしました。



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 変動相場制の下では景気安定のために望ましい為替政策や金融政策をとることは、世界の経済厚生のためにも有益であり、最終的に各国とも最も良い物価水準を達成できることは、浜田宏一氏らが指摘した通りです。
 現在の日本やアメリカは、金融緩和がなければ市場に充分なカネがいきわたらなくなり、景気が悪化するだけです。
 日本の場合、円高を放置すればデフレが進行してしまい深刻な事態になります。また、円高の放置は、円高、国内市場の合理化、内需不振、外需拡大の悪循環を繰り返すことになり、最終的には、大企業は最高益をもたらすが、労働者や下請け企業などの国内市場には還元されずという姿になります。

今回記事を書くのにあたり、経済コラムマガジン380号、386号を参考にしました。



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民営化をした場合、サービス競争で料金値下げになるのが通常かと思いますが、首都高の値上げ、ETCマイレージのトリプル廃止など値上げをしている時点で、道路公団民営化には論理が破綻しているように思います。つまり、道路公団民営化は、応益負担の拡大にすぎず、公共材という性質を考えてみた場合、あり得ない話です。
 私は、交通関係に関しては、国鉄時代を理想としています。つまり、需給調整も働くために地方も発展でき、料金も安かった時代でした。それを踏まえると、道路運送法、鉄道事業法、航空法を小渕内閣での改正前に戻して認可制を復活させて自動需給調整を復活したうえでの高速無料化をベストと考えます。



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