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 そもそも日本は欧米の主要国と比較して、企業の負担率は低いです。法人税率もアメリカと同じくらいです。また、法人税率の引き下げは、ビルトイン・スタビライザー機能を低下させるだけにすぎません。しかも、日本の法人税は人件費や設備投資費や研究費などは控除されているため、減税されても株主配当や余剰金ばかりに使わることになり、経済効果が大きいとは考えにくいです。日本の法人税収入の最高が1988年だったことを踏まえると、法人税率引き下げは税収を増やす政策とは言い難いです。
 なんでもかんでも貿易の自由化をした場合、輸出が伸びるので円高が進んでしまい、デフレを促進させてしまいます。したがって、お互いの国にとって利益になるような貿易を必要とし、貿易黒字もODAの額に見合うだけでよいと考えます。
 デフレ経済下で規制緩和が実施された場合、一時的には投資が増加して経済拡大となりますが、中長期的には供給過剰がさらに拡大して各企業が低収益に見舞われことになるため、市場の淘汰が開始して退出する企業が続出するので、デフレがより加速させるだけです。
 この日経の記事は全体的に既得権益を打破して改革を断行せよと、小泉政権時代を彷彿させるような言い回しですが、今必要とされているのは改革ではなく、改善です。
 景気を良くすることは、税収も伸ばし、生活保護などの社会保障費の抑制にもなるので、財政再建には最も効果的です。
 なお、今回の記事を書くのにあたり、経済コラムマガジン299号と380号を参考にしました。



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