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記事本文は、こちらになります。

 円の実効レートでみた場合の騰落率は、円の高さが目立ちます。
 為替介入をしても効果はないという意見がありますが、スイスは無限介入により通貨高を是正しつつあること、昨年5~6月のユーロ安が顕著になった時期のように日銀の金融緩和政策の不徹底さと相まって財政的介入をしなかったために円や日本国債を買われて円高も進んだことを考慮すると、為替介入の意義はあります。もちろん、日銀の金融緩和政策も同時に行う必要があります。今回の榊原の発言は、6月に外貨準備高を擁護した発言とも矛盾しています。
 企業の海外進出などにより、企業が海外に持つ資産が増えると、この資産からの利息や配当収入が増えることで更なる円高要因となります。更なる円高要因の下では、国内の従業員や下請け企業を中心とした国内市場の合理化が進むので、内需が縮小するから企業は海外に持つ資産が増えたり輸出が増えたりします。つまり、外需拡大、更なる円高要因、国内市場の合理化、内需不振の悪循環になります。更なる円高はデフレも進行します。これらの円高のデメリットは、輸入が有利になるメリットよりもはるかに大きいです。

なお、今回記事を書くのにあたり、経済コラムマガジン380号、386号を参考にしました。



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