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 日本の場合、国債の95%が国内で消化されているいるので、財政の危険性は低いと思います。
 また、20兆円程度のデフレギャップがあるために貯蓄に対して投資需要が不足している状況なので、国債の実質金利は上昇しにくい局面でもあります。国債の実質金利が上昇するとしたらデフレが脱却する場合なので、その場合は税収も増えるから、国債の償還を早めればいい話かと思います。
 日本は、デフレであるから税収が落ち込んでいるのと同時に、公共投資の落ち込みからくる内需不振の状況なので、国債発行により財政出動を求められる局面とも考えることができます。ただし、財政出動を拡大するには、金融緩和を同時に進めていく必要性が高いと思います。また、そのような政策を続けることにより景気も回復させ、税収も増えていき、財政状況も改善できます。
 もし、税収を回復させることなく歳出削減のみを実行するならば、公共投資の落ち込みに拍車をかけて、内需も冷え込ませて、デフレも進行させてしまいます。
 社会保障費の抑制は、経済成長が最大の効果を発揮します。
 地方交付税の削減は、ただでさえ火の車である地方財政を悪化させてしまいます。大都市と地方の財力格差も招いてしまいます。
 子ども手当は、全額を通貨発行か日銀による国債の買い入れなど日銀政策でやるべきかと思います。なぜなら、そもそも日本は子育てに対する財政負担が少ないこと、日銀政策ならば子育てと関係ない世代もデフレ脱却の恩恵を受けることができるからです。
 高速無料化は、交通産業の規制を小渕内閣での改悪以前に戻したうえで実施すべきです。なぜなら、国鉄時代は、料金も安くて需給調整機能も働いていて、地方もマシな時代だったからです。
 公立高校無償化は、これまでは地方自治体で実施してきたところもあるので、地方自治体の支出の肩代わりの色彩が濃いですが、そもそも小泉内閣での三位一体改革と称して地方自治体が大ダメージを食らったことと、日本の教育費の政府支出の低さを考えますと、妥当かと思います。
 農家の戸別所得補償も、子ども手当と同様のことが当てはまるので、全額を日銀政策でやるべきだと思います。その政策の中身のすばらしい点は、一般的な農家には給付金となると同時に、努力が反映されるからです。私は、このような中身の政策が打ち出せずに日銀政策で実施できないことが、日本経済の停滞の象徴と考えています。



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