10月12日日経新聞社説1(首相はＴＰＰ交渉参加へ強い指導力を)(意見)

記事本文は、こちらになります。

　日本の輸出対ＧＤＰの比率が世界でも低いので、通商国家とは言いにくい状況かと思います。
　円の実効レートでみた場合の騰落率の高さを考慮した場合、貿易自由化路線を促進することはあり得ない話です。というのも、円の騰落率は世界でもかなり高く、通貨安の国で生産したほうが利益になりやすいために、日本の資産が海外に食われやすくなるだけだからです。ＴＰＰの場合、参加が考えられる国の通貨の中では、円の騰落率がダントツに高いために、貿易自由化路線の弊害がより鮮明だと言えます。
　当初は議論の対象になっていない問題も、交渉が始まれば議論の対象になるのが外交であり、過去の日本の貿易交渉でも経験したことです。また、日経新聞は、「外国人労働者の大量流入」や「混合診療の推進」、「自由診療の拡大」、「株式会社の病院経営参入の推進」、「外国人医療関係者の流入推進」の立場でもあるので、ＴＰＰ反対派の懸念の多くは議論の対象になっていないと言っても、説得力に欠きます。