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記事本文は、こちらになります。

 紙面で田村氏の記事を読んでいて、「日本版ヘリコプター・マネー」というフレーズに感動しました。
 農地の大規模化は、農業の競争力強化策とは考えにくいです。その理由は2つあります。第1点は、東北南部、関東、甲信越の食料事情からくる要因です。魚沼地域は、山あいで土地が大規模化しにくい中で良質の米を生産してきました。したがって、日本には魚沼地域のような大規模化しにくい土地も多いので、大規模化ありきの制度では日本の農業は苦しくなるばかりです。また、首都圏の場合、小規模兼業農家も多く、食糧供給地域の隣県も同様であり、大規模化ありきの制度では首都圏の食糧事情が悪化しかねません。第2点は小泉政権の政策からの観点です。つまり、食糧法改悪による米価の低迷促進と、転作奨励金の大幅削減により大規模農家ほど厳しい経営環境に陥ったままになったからです。
 復興財源は、全額を公債発行によるものとしたうえで、その一部を日銀による買い入れをすべきだと思います。なぜなら、震災復興は、資本設備の復旧が中心であり、その資本設備の復旧は、現役世代のみでなく将来の世代にも恩恵をもたらすので、その一部を将来の世代が負担することはむしろ公平であると考えることができるからです。
 1997年の消費税増税に関しては、次のような流れです。1994年11月、デフレ突入の最中に、村山富市政権が1997年4月からの消費税増税を主な内容とした税制改正を国会で成立させ、翌年度当初予算を超緊縮にして景気を冷え込ませたが、1996年は、金融緩和や財政小出し、円安により景気が回復しつつあり、デフレ脱却の芽も出始めていました。1996年秋の内閣改造で、三塚博蔵相就任によって財政も緊縮となり、1997年4月から消費税増税により、デフレ脱却の芽も摘みとられました。
 なお、田村氏のマクロ経済の方向性は好きです。



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